長野の山田温泉を後にして、向かった先はいつもの奥飛騨温泉郷。
移動に2時間ちょっとかかりました。
長野→岐阜は近いかなと思って組んだスケジュールですが、もしかして東海地方の自宅から直接行ってもそう時間は変わらなかったのかも(笑)
長野では快晴だったのに、安房峠を超えるあたりから雲行きがかなり怪しくなりました。
まずは 平湯温泉のあんき屋さんで昼食。
外観は取り忘れたので、↑上は去年の初夏の写真です。
飛騨牛特製鉄板焼き定食です。
タレがほかではあまりないあっさり味付けでおいしいのです。
相方にはプロをなめるなと言われますが・・このタレを以前から何回も自宅で真似しようとしましたが再現できないのですよね。
前お店の方にレシピをなんとか聞き出そうとしたことがあるのですが失敗しました(笑)
昼食後、新穂高ロープウェイのしらかば平駅 へ向かいます。
途中ナビが信用出来なくなって電話で道を確認して無事到着。
以前、山の細い道でえらい目に合っているのでカーナビにはトラウマがあります。
じつは今日はロープウェイに乗車ではないのです。
駅の周りに広がる鍋平高原で山歩きをします。
新穂高ロープウェイ周辺で生息しているというオコジョが見たいのです。
天気は一段とどんより。
もったいないのでロープウェイは天気のいい雪の時期にとっておこうと思います。
相方が最近読んでる熊漫画のせいで極度の熊恐怖症なので(笑)今回は事前に 有料のガイドさん をお願いしていました。
山岳ガイドではなく 自然散策のガイドさん なんだそうです。
「乗鞍に登られたのなら物足りないでしょうけど」と、謙遜されるガイドさん。
上の看板が目に入りました。
いえいえ十分スリリングです・・
ここはロープウェイから熊が走ってるのが見えることがあるそう。
ここから鍋平高原(標高1305m)のひとまわり約3㎞の自然散策路を1時間半かけて歩きます。
ウチワカエデ
平地でよく見るカエデより葉っぱが大きいです。
なかにはほんとに手のひらくらいのものもあるそうですね。
最初はこのような舗装された道を歩きます。

名前忘れました。クリスマスリースにするやつです。
おそらくこのブログをご覧の方のほうがよくご存じかと・・
この年はいろいろな意味で当たり年。
5年に一度しか成らないミズナラの実が全国的に成ったのですよね。
熊の大好物。
キノコも豊作ということで、熊は里に出なくてもおなかいっぱい。
今年はこのあたりでも目撃情報はあまりないそうです。
このような山道に入りました。
ちょっと違った設定で写してしまいいつものサイズに縮小したら相方が一気に縮んで膨らんだ(笑)相方はこれをものすごく嫌がるんですが、どうしようもないので載せます。
自分の写ってる写真でもこうなることが多々あってすご~く嫌なのですが、これはどうしたらいいのでしょうか?
芽の出たミズナラを発見。
相方持って帰りたいのか手から離さず挙動不審になっています。
「こらっ!」と言おうとしたら、ガイドさんの目が光ってて諦めた様子(笑)
ガイドさんはご自身の持たれたトレッキングのステッキで木の葉をうまくよけていろいろなものを探し出してくれます。
ところどころに熊よけの鈴が設置されています。
相方がめっちゃかき鳴らして恐怖を和らげています。
うるさい・・
ド根性ミズナラ 真ん中の曲がった木です。
積もった雪が真っすぐ育つのを遮りましたが、曲がりながらも立派に育ちました。
ガイドさんがシラビソの木の下で立ち止まると落ちていた枝で樹液をぬぐって嗅がせてくれました。
スッとする森林の匂い。
樹液の匂いが森の香りの一部を担っています。
天気がいいと上の方に笠ヶ岳が見えるそうです。
笠ヶ岳は岐阜県では最高峰なのだそう。
高い山に沿って県境があり、だいたいの高い山は長野県側に山頂があるそうです。
写真中央の小さい赤いのは落ち葉じゃなくてカエデの赤ちゃん。
赤ちゃんなのにちゃんと紅葉するんですね~
横の緑のクマザサについてもレクチャーがあり、葉が9枚あるものが一番適した環境で育っている個体だそうです。
ちょっと雨が降ってきました。
後ろからワサワサ音がしてきて「熊!?」と思ったら、追いかけて傘を持ってきてくれた新穂高ロープウェイのスタッフの方でした。
親切。
道が細くなってきました。
ちょっと自分達だけなら入っていくのを躊躇したと思います。
相方の前にガイドさんがいらっしゃるのですが、ブログに載せるお話はしていないので隠しました。
紅葉の林。
ガイドさんと相方が林にたたずむ姿がすごく自然な感じがしたので撮りました。隠さないといけないのが残念。
「この紅葉は今がいちばんいいとき。1週間前より今日の方が綺麗」とガイドさん。
もう2日もしたら全部散ってしまうそう。
こちらを行けば新穂高へ。
いつの日か目指したいです!
木の上にある熊棚のようなモコモコはヤドリギ。
一種のエアープランツのようなものだそうですね。
野鳥の力をかりて他の木の樹皮に種をおとしてもらい宿ります。
ずっと疑問だったシラカバとダケカンバの違い。
幹がわかりやすいそう。
ダケカンバはシラカバより白くなくて木の皮がボロボロとはがれてるものが多いようです。
この皮は濡れていてもよく燃えるので、遭難して寒い夜を明かすときには思い出してくださいとのこと。
この木を燃やした種火を神事に使う地域もあるそうですね。
他にもウダイカンバもあって、シラカバ、ダケカンバ、ウダイカンバ(葉が小さい順)でカンバ三兄弟。
戻ってきました。
やっぱりオコジョを見ることは出来ませんでした。
もっとたくさんのお話があったのですが、なにせアンポンタンの私達。
かなり忘れてしまいまいました・・
ガイドさんごめんなさい!
でも、奥飛騨の山にわけ入ってもらってきた樹木のパワーだけは今も残ってるはず。
イチイの木。
麿がもつ「しゃく」を作るのに用いられます。
それほど高貴な木ということで「イチイ」
この赤い実もおいしいそうです。
高い標高には自然に生えない木なのですが、これは「飛騨の木」ということで植えてありますとおっしゃっていました。
ちょうど観光バスが到着。
今からロープウェイに乗られる方々かと思います。
ご高齢の男性がかなり本気で「おぶってってくれ~」と言われていました。
せっかく来られてお天気がイマイチなのはお気の毒ですがわいわい楽しそうでした。
散策路内で5か所スタンプラリーがあって専用用紙に全部集めると、ロープウェイの20%割引券がもらえるそうなので集めながら歩いていました。
おかげ様でいただくことが出来ました!
5月のロープウェイの山頂駅に雪が残っている時期は特にいいですよ~と聞きましたのでそのころに。
山に行っても景色のことしかわからなかったのですが、自然散策の楽しみ方を教えてもらうことが出来ました。
雑談も楽しいし、ガイドさんをお願いするのもいいものですね!